婚約破棄されたので、好きにすることにした。
深く考えてはいけないと、気持ちを切り替える。
今は、このミッションをクリアしなくては。
「お待たせしました」
ふと、耳に心地よい低音ボイスが聞こえてきて、クロエは我に返る。
顔を上げてみると、先ほどの受付の女性の他に、魔導師らしき男性が現れた。
濃い茶色の髪は光の加減で黒にも見えて、外国人なのか、それともこの国の者なのか不明だった。
背がとても高く、なかなか整った顔立ちをしている。
年齢は、エーリヒよりも少し上くらいか。物腰は穏やかだが、こちらを伺うような瞳に警戒を感じる。
「初めまして。私は魔法ギルド所属のサージェと申します」
彼は丁寧にそう言うと、まつすぐにクロエの目を見て微笑んだ。
胡散臭い。
それがクロエの第一印象だった。
妙に自信がありそうな笑顔も、気に障る。
たしかに多少は整った顔立ちをしているかもしれないが、エーリヒと比べたら天と地の差である。
「魔力の登録だったね。こちらで行いますから、どうぞ」
にこりと微笑んでいるが、目が笑っていない。
(何か、嫌だわ)
差し伸べられた手を無視して、クロエは振り返ってエーリヒを見る。
今は、このミッションをクリアしなくては。
「お待たせしました」
ふと、耳に心地よい低音ボイスが聞こえてきて、クロエは我に返る。
顔を上げてみると、先ほどの受付の女性の他に、魔導師らしき男性が現れた。
濃い茶色の髪は光の加減で黒にも見えて、外国人なのか、それともこの国の者なのか不明だった。
背がとても高く、なかなか整った顔立ちをしている。
年齢は、エーリヒよりも少し上くらいか。物腰は穏やかだが、こちらを伺うような瞳に警戒を感じる。
「初めまして。私は魔法ギルド所属のサージェと申します」
彼は丁寧にそう言うと、まつすぐにクロエの目を見て微笑んだ。
胡散臭い。
それがクロエの第一印象だった。
妙に自信がありそうな笑顔も、気に障る。
たしかに多少は整った顔立ちをしているかもしれないが、エーリヒと比べたら天と地の差である。
「魔力の登録だったね。こちらで行いますから、どうぞ」
にこりと微笑んでいるが、目が笑っていない。
(何か、嫌だわ)
差し伸べられた手を無視して、クロエは振り返ってエーリヒを見る。