婚約破棄されたので、好きにすることにした。
「攻撃されたのも疑われたのもエーリヒなのに、どうしてそんなに冷静なの?」
「俺はクロエ以外の人間に興味がないから。他からどう勘違いされようが、どうでもいい」
宥めるように髪を撫でられて、思わず頬が染まる。
「あの、さっきのは、本当なの?」
「さっき?」
「うん。その、私のために強くなったって」
「……もちろんだ」
エーリヒは、迷うことなく頷いた。
「俺を助けてくれたクロエも、幸せに暮らしているわけではないとわかっていた。だから強くなって助け出そうと思っていた。王女にさえ目を付けられなかったら、もっと早くクロエを連れて逃げられたのに」
父よりも婚約者よりも、王女の方がずっと危険だった。
絶対にクロエに近付けるわけにはいかないと、エーリヒは王女の横暴に耐えながら、長い間機会を伺っていた。
「だが魔女の力は強すぎて、どうしても逃げ出すことができなかった。結局また、クロエに助けられている」
強く握りしめられたエーリヒの手に、クロエはそっと触れた。
たしかに彼の言うように、もしエーリヒが王女に執着されていなかったら、もっと早くふたりで逃げ出せたかもしれない。
「俺はクロエ以外の人間に興味がないから。他からどう勘違いされようが、どうでもいい」
宥めるように髪を撫でられて、思わず頬が染まる。
「あの、さっきのは、本当なの?」
「さっき?」
「うん。その、私のために強くなったって」
「……もちろんだ」
エーリヒは、迷うことなく頷いた。
「俺を助けてくれたクロエも、幸せに暮らしているわけではないとわかっていた。だから強くなって助け出そうと思っていた。王女にさえ目を付けられなかったら、もっと早くクロエを連れて逃げられたのに」
父よりも婚約者よりも、王女の方がずっと危険だった。
絶対にクロエに近付けるわけにはいかないと、エーリヒは王女の横暴に耐えながら、長い間機会を伺っていた。
「だが魔女の力は強すぎて、どうしても逃げ出すことができなかった。結局また、クロエに助けられている」
強く握りしめられたエーリヒの手に、クロエはそっと触れた。
たしかに彼の言うように、もしエーリヒが王女に執着されていなかったら、もっと早くふたりで逃げ出せたかもしれない。