婚約破棄されたので、好きにすることにした。
思わずそう呟くと、エーリヒは複雑そうな顔をしてクロエの手を引いた。
「エーリヒ?」
そのまま腕の中に閉じ込められる。
町の真ん中で、たくさんの人達がこちらを見ている。恥ずかしくなってその腕から逃げ出そうとしたけれど、エーリヒはますます強くクロエを抱きしめた。
「……どうしたの?」
何だか様子が違うことに気が付いて、その顔を覗き込む。
「薬草を納品していたとき、また冒険者に声を掛けられていただろう?」
そう言われて、ひとりで待っている間に数人のパーティーに声を掛けられたことを思い出す。
パーティーの誘いというよりは軽いナンパのようなものだった。聞き流していたところで、戻ってきたエーリヒに睨まれて逃げて行った男達だ。
「あの魔導師もクロエに執着している。どうやったら声を掛けても無駄だと思うくらい、クロエが俺のものだと知らしめることができるのだろう」
「……エーリヒ」
切なさを感じるような声でそんなことを言われてしまえば、もう人前だから恥ずかしいなどと言ってはいられない。
彼の背中に手を回して、クロエは告げる。
「エーリヒ?」
そのまま腕の中に閉じ込められる。
町の真ん中で、たくさんの人達がこちらを見ている。恥ずかしくなってその腕から逃げ出そうとしたけれど、エーリヒはますます強くクロエを抱きしめた。
「……どうしたの?」
何だか様子が違うことに気が付いて、その顔を覗き込む。
「薬草を納品していたとき、また冒険者に声を掛けられていただろう?」
そう言われて、ひとりで待っている間に数人のパーティーに声を掛けられたことを思い出す。
パーティーの誘いというよりは軽いナンパのようなものだった。聞き流していたところで、戻ってきたエーリヒに睨まれて逃げて行った男達だ。
「あの魔導師もクロエに執着している。どうやったら声を掛けても無駄だと思うくらい、クロエが俺のものだと知らしめることができるのだろう」
「……エーリヒ」
切なさを感じるような声でそんなことを言われてしまえば、もう人前だから恥ずかしいなどと言ってはいられない。
彼の背中に手を回して、クロエは告げる。