婚約破棄されたので、好きにすることにした。
落ち込むクロエの肩を、エーリヒは慰めるように叩いた。
「そう気落ちするな。別に俺は、冒険者になる夢を諦めろと言っているわけではない」
「うん……」
クロエだって、ちゃんとわかっている。
自分たちは追われている身だ。
闇雲に動くのではなく、安全に、適切な時期に行動するべきだ。
ただ少しだけ不安になったのだ。
魔法という力を得て、エーリヒという相棒を得た。
すべてが順調で、このまま自由に生きられると信じていた。それが少し躓いただけで、もう不安になってしまっている。
「心配しなくてもいい。彼らの対応は俺に任せてくれ。クロエは王都で、庶民の暮らしを満喫すればいい。貴族の御令嬢がいきなり冒険者になるよりはいいだろう」
「うん。そうね」
そう言えばクロエは、深窓の令嬢だったと思い出す。
前世の記憶を思い出したせいで、もうすっかり庶民の感覚だった。
でもこの異世界では、常識がまったく違うかもしれない。ここは町の暮らしを体験してみるのもよさそうだ。
「髪色や瞳の色を魔法で変えれば、外を出歩いても大丈夫だと思うよ」
できるかと聞かれて、たぶん、と答える。
「そう気落ちするな。別に俺は、冒険者になる夢を諦めろと言っているわけではない」
「うん……」
クロエだって、ちゃんとわかっている。
自分たちは追われている身だ。
闇雲に動くのではなく、安全に、適切な時期に行動するべきだ。
ただ少しだけ不安になったのだ。
魔法という力を得て、エーリヒという相棒を得た。
すべてが順調で、このまま自由に生きられると信じていた。それが少し躓いただけで、もう不安になってしまっている。
「心配しなくてもいい。彼らの対応は俺に任せてくれ。クロエは王都で、庶民の暮らしを満喫すればいい。貴族の御令嬢がいきなり冒険者になるよりはいいだろう」
「うん。そうね」
そう言えばクロエは、深窓の令嬢だったと思い出す。
前世の記憶を思い出したせいで、もうすっかり庶民の感覚だった。
でもこの異世界では、常識がまったく違うかもしれない。ここは町の暮らしを体験してみるのもよさそうだ。
「髪色や瞳の色を魔法で変えれば、外を出歩いても大丈夫だと思うよ」
できるかと聞かれて、たぶん、と答える。