婚約破棄されたので、好きにすることにした。
そう自分に言い聞かせながらも、クロエは、高揚感を抑えきれなかった。
こうして王都での暮らしが始まった。
荷物は増やしたくないと思っていたけれど、生活するにはやはりある程度のものは必要になる。
大型の荷物は運ぶのも大変で、ふたりで家具を設置し終えたあとは、リビングで少し休憩をすることにした。
エーリヒが淹れてくれたお茶を飲んで、ようやく一息ついたところだ。
(ああ、ゲームによくあるような、アイテムボックスがあればいいのに)
何でも収納できて、即座に取り出せる。
もちろん、食べ物は何年経過しようが腐らない。むしろ温かいものも冷たいものも、そのままの状態で収納できる。
そんなものがあればいい。
そう思った途端、目の前に画面が出現した。
「ええっ」
「クロエ?」
リビングのソファで寛いでいたエーリヒが、急に声を上げたクロエに驚いて声を掛けてきた。
「どうした?」
「え、えっと。この画面が……」
「画面?」
空中で手を振るクロエの様子を、彼は不思議そうに見ている。
「そこに何かあるのか?」
「……エーリヒには見えていないのね」
こうして王都での暮らしが始まった。
荷物は増やしたくないと思っていたけれど、生活するにはやはりある程度のものは必要になる。
大型の荷物は運ぶのも大変で、ふたりで家具を設置し終えたあとは、リビングで少し休憩をすることにした。
エーリヒが淹れてくれたお茶を飲んで、ようやく一息ついたところだ。
(ああ、ゲームによくあるような、アイテムボックスがあればいいのに)
何でも収納できて、即座に取り出せる。
もちろん、食べ物は何年経過しようが腐らない。むしろ温かいものも冷たいものも、そのままの状態で収納できる。
そんなものがあればいい。
そう思った途端、目の前に画面が出現した。
「ええっ」
「クロエ?」
リビングのソファで寛いでいたエーリヒが、急に声を上げたクロエに驚いて声を掛けてきた。
「どうした?」
「え、えっと。この画面が……」
「画面?」
空中で手を振るクロエの様子を、彼は不思議そうに見ている。
「そこに何かあるのか?」
「……エーリヒには見えていないのね」