婚約破棄されたので、好きにすることにした。
 結婚指輪の代わりに買ってくれたなんて考えるのは、さすがに考え過ぎだろう。
 今はあまり深く考えないことにして、友人達が帰ったあとは、また魔法の本を読むことにした。
 クロエが読んでいるのは、魔法図鑑のようなものだ。
 どんな魔法が開発されているのか紹介しているだけの、簡単なものである。
 実際にここに書いている魔法を使えるようになるには、ひとつずつ魔法書を購入して、その魔法の仕組みを勉強しなくてはならない。
 そして内容を完全に理解できるようになって初めて、その魔法を使うことができるのだ。
 簡単な魔法ならば図書館で借りられるが、高度な魔法書ほど高額で取引されている。
 貴族の中には魔法が使えないにも関わらず、希少な魔法書をコレクションにしている者もいるらしい。買い集めることで希少価値を上げ、値段をさらに釣り上げるつもりなのかもしれない。
 中には、魔法書の解説を職業にしている者もいる。もちろん、高度な魔導書の解説はかなり高額となる。
 試しに初期魔法の魔法書を購入してみたが、なかなか仕組みが難しく、理解することができなかった。
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