婚約破棄されたので、好きにすることにした。
でも、その言葉通りに満ち足りたような顔をしているエーリヒの姿を見て、何だか感動してしまう。
(誰かに必要とされているって、いいなぁ)
クロエの記憶では、父はとても厳しく、婚約者には適当に扱われ、ずっと自分は価値のない人間だと思っていた。
いなくなっても誰も困らない。
自分の代わりなどいくらでもいる。
ずっとそう思って生きてきたようだ。
橘美紗としての記憶が蘇った今なら、父は必要以上に厳しかったし、婚約者だったキリフはあまりにも不誠実だったと思う。
でもクロエは他の世界を知らないこともあり、ただひたすら自分を責めていたようだ。
そんなクロエに、エーリヒは助けられていると言ってくれた。
それがこんなにも嬉しい。
「私も、エーリヒにはいつも助けられているから。お互い様だよ」
嬉しいと思うからこそ、自分も言葉にして伝えたいと思う。
そう言うと、エーリヒも幸福そうに微笑んだ。
「ありがとう、クロエ」
その笑顔が綺麗すぎて、また頬が熱くなる。
朝食を終えたあと、後片付けはいつもエーリヒがやってくれるから、クロエは紅茶を淹れてゆっくりと休んでいた。
(誰かに必要とされているって、いいなぁ)
クロエの記憶では、父はとても厳しく、婚約者には適当に扱われ、ずっと自分は価値のない人間だと思っていた。
いなくなっても誰も困らない。
自分の代わりなどいくらでもいる。
ずっとそう思って生きてきたようだ。
橘美紗としての記憶が蘇った今なら、父は必要以上に厳しかったし、婚約者だったキリフはあまりにも不誠実だったと思う。
でもクロエは他の世界を知らないこともあり、ただひたすら自分を責めていたようだ。
そんなクロエに、エーリヒは助けられていると言ってくれた。
それがこんなにも嬉しい。
「私も、エーリヒにはいつも助けられているから。お互い様だよ」
嬉しいと思うからこそ、自分も言葉にして伝えたいと思う。
そう言うと、エーリヒも幸福そうに微笑んだ。
「ありがとう、クロエ」
その笑顔が綺麗すぎて、また頬が熱くなる。
朝食を終えたあと、後片付けはいつもエーリヒがやってくれるから、クロエは紅茶を淹れてゆっくりと休んでいた。