身代わり婚約者との愛され結婚
 白はこの間レヴィンから貰った花束の色だし、黄色はヒマワリと被る。
 赤とピンクを見比べた私は、柔らかい印象だからとピンク色のポピーを選んだ。


「はい、レヴィン。私から貴方にはこの花をプレゼントするわ」
「そ、れは……っ」
「?」

 本当に思い付きで選んだポピーを手渡すと、何故か少しオロオロとしているレヴィンがそこにいて。

“どうしたのかしら?”

 思わず怪訝な顔で彼を見ていると、ポピーを包んでくれた店主が相変わらずにこにことしながら話しかけてきた。


「良かったですね、クラウリー様」
「あら? 貴方レヴィンと知り合いだったの?」
「はい、ウチの花はクラウリー領産なんですよ」

 店主の説明を聞いてなるほど、と納得する。
 
 花束を買いに来た時にたまたま世間話でオペラの話を聞いたのかと思ってはいたが、花ならそもそもクラウリー領にあるし花屋ももっと私の家に近いところにあったからだ。

“だからだったのね”

 わざわざ劇場近くの花屋に行っていた理由はわかったが、疑問自体はそれだけではない。

「それで、『良かった』とは何のことかしら?」
「ピンクのポピーの花言葉ですよ」
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