身代わり婚約者との愛され結婚
「ついでに、最初に貰われたスカビオサは『不幸な愛』、ハナニラは『耐える愛』です」
「不幸に耐えろってこと……!?」
「逆では? 婚約者のいる令嬢に横恋慕なんて許されません。それもレヴィン様のお立場なら尚更ですし」

 不穏な花言葉にヒッと一瞬青ざめるが、ハンナのその説明を聞いてそうかも、なんて思いかけ……


「待って、それだとまるでレヴィンが私を本当に好きみたいじゃない!」
「あら、ハンナはそう思っておりましたよ。アネモネの花言葉は『儚い恋』で、更に白いアネモネは『希望』という意味もあるそうです」
 
“儚い、恋……”

「じゃあ、赤とピンクのアネモネにも個別の意味があるの?」

 ごくりと唾を呑んだ私がそっとそう聞くと、ハンナは大きく頷いて。


「ピンクのアネモネは『待ち望む』、赤いアネモネは……、『貴女を愛す』です」
「! そ、うなの」

 それはあくまでもただの花言葉。
 ポピーの花言葉を知っていたレヴィンだが、全ての花言葉を把握してプレゼントしてくれたとは限らないし、偶然かもしれないけれど。


“それでも、嬉しい……だなんて”
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