黒髪の眠りの聖女は永遠の愛を誓う
「そろそろウィリアム様が王宮に戻られるお時間でございます」
「え!? ということはまた神殿の方に来る!? も、もう今日はこれ以上愛を伝えに来なくてもいいと思うの!午前中にも聞いたし!」
「ですが…」
「何!? その諦めてくださいっていう顔は!に、逃げましょう!シエナ様!」
ウィル様の愛情表現は心臓に悪いのよ!
ザッと立ち上がり、キョロキョロと周りを見渡す。
いつもこの時間に庭園にいるから捕まるんだわ!
「そうだ!神殿長様の所に行って隠れさせてもらおう!ついでに何か仕事がないか聞いてみよう!仕事中なら見つかっても何も言われないはず!」
いつも決まった所しか移動しないから、この広い神殿の中をまだ把握できていない。
知らない男の人に会うのが怖いのもある。
でも神殿長様は知っているし、優しいし、愛妻家だから安心よ!
急いで神殿の通路に入ると壁にぶつかりそうになってしまった!
「えっ!?」
「あっと、失礼いたしました!…これは!聖女様!」
「ダ、ダニエル殿下!」
ダニエル殿下は瞳を大きくして私を見て驚いている。
体格の大きな彼を壁だと思ってしまった!
「前を見ていなくて申し訳ございませんでした!お怪我はありませんか?」
危なかったわ!
王子様に激突するところだった!
「いえ、私はまったく!この体格ですから。聖女様こそ大丈夫でしょうか?」
「私も全然平気です!」
お互いにホッとした顔をする。
ダニエル殿下とは『聖女のお披露目』の式典後に来賓を招いての晩餐会がありご挨拶をする場があった。
驚いたことに、前世の知り合いに似ているから男性への嫌悪感がダニエル殿下にはあまりなかった。
少しだけお話をしたけど、他国を周りながら勉強しているなんてすごいな。
日本という国、もしくは同じような文化の国に心当たりがないか聞いてみたいと思っていた。
「聖女様はどちらへ? 私は神殿長様の所へと向かっておりました」
神殿長様、予定入ってたー!
「あ、いえ特には…」
婚約者となったこの王国の王子様から逃げようとしていたなんて、他国の王子様に言えない!
そうだ。今、ちょっと聞いてみようかな。
「え!? ということはまた神殿の方に来る!? も、もう今日はこれ以上愛を伝えに来なくてもいいと思うの!午前中にも聞いたし!」
「ですが…」
「何!? その諦めてくださいっていう顔は!に、逃げましょう!シエナ様!」
ウィル様の愛情表現は心臓に悪いのよ!
ザッと立ち上がり、キョロキョロと周りを見渡す。
いつもこの時間に庭園にいるから捕まるんだわ!
「そうだ!神殿長様の所に行って隠れさせてもらおう!ついでに何か仕事がないか聞いてみよう!仕事中なら見つかっても何も言われないはず!」
いつも決まった所しか移動しないから、この広い神殿の中をまだ把握できていない。
知らない男の人に会うのが怖いのもある。
でも神殿長様は知っているし、優しいし、愛妻家だから安心よ!
急いで神殿の通路に入ると壁にぶつかりそうになってしまった!
「えっ!?」
「あっと、失礼いたしました!…これは!聖女様!」
「ダ、ダニエル殿下!」
ダニエル殿下は瞳を大きくして私を見て驚いている。
体格の大きな彼を壁だと思ってしまった!
「前を見ていなくて申し訳ございませんでした!お怪我はありませんか?」
危なかったわ!
王子様に激突するところだった!
「いえ、私はまったく!この体格ですから。聖女様こそ大丈夫でしょうか?」
「私も全然平気です!」
お互いにホッとした顔をする。
ダニエル殿下とは『聖女のお披露目』の式典後に来賓を招いての晩餐会がありご挨拶をする場があった。
驚いたことに、前世の知り合いに似ているから男性への嫌悪感がダニエル殿下にはあまりなかった。
少しだけお話をしたけど、他国を周りながら勉強しているなんてすごいな。
日本という国、もしくは同じような文化の国に心当たりがないか聞いてみたいと思っていた。
「聖女様はどちらへ? 私は神殿長様の所へと向かっておりました」
神殿長様、予定入ってたー!
「あ、いえ特には…」
婚約者となったこの王国の王子様から逃げようとしていたなんて、他国の王子様に言えない!
そうだ。今、ちょっと聞いてみようかな。