黒髪の眠りの聖女は永遠の愛を誓う
「け、怪我は…大丈夫なの?」

「ミオ様のお力により、あの場にいた負傷者は全員完治いたしました。ありがとうございました」

「そう…良かった」

「ですが、ミオ様が…。私が不甲斐ないばかりに申し訳ございませんでした」

「ううん。シエナ様はあの男から私を守ってくれたわ。シエナ様がいなければもっと酷い目にあっていたかもしれない…」

あの男の下卑た笑いを思い出してゾッとする。

「ッ!!」

頬や腕に包帯が巻かれていて、動くと身体のあちこちが痛み、私は呻いた。

「ミオ様!」

「あ…。そのうちに治るわ。そんな顔をしないで」

寝ていればまた治癒能力で治るはず。

「あれからどれくらい?」

「3日後でございます」

え!?
3日も眠っていたのに身体の痛みや傷が治っていない?

「…でもどうしてこんなことになったの?」

「それはまだ…」

「私が聖女だから?」

「ッ!」

「あの男の人が言っていたの。『あんたが聖女サマだからだな』って」

「ミオ様、今ウィリアム様が詳しく調べてくださっています」

「ウィル様が…」

「はい。とても心配されています。ミオ様がお目覚めになられたとお伝えすれば、きっとご安心されますよ」

「あ、待って!まだ言わないで!」

「ミオ様?」

「……恐いの。男の人が。もし、ウィル様に会って、ウィル様のことも恐いと思ってしまったら…優しいあの人までそんな風に思いたくないの!」

「ミオ様…」

「痛ッ!」

ナイフで切られた頬の傷が痛くて手を添える。
まだ火傷のような痛みがあり、ズキズキとしている。

「傷が痛みますか!? もう少しゆっくりお休みくださいませ」

「……うん。ありがとう」


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