黒髪の眠りの聖女は永遠の愛を誓う
「ウィル様!」
ウィル様の手を握って力を使ってもやっぱり何も変わらない!
「私なんかを庇うなんて!ごめんなさい!力が出ないの…。私はもう聖女なんかではないのよ!」
どうしよう!
こんな大怪我をしている大切な人をただ見ているだけしかできないなんて!
「泣かないでください…実桜様」
私の頬に手を伸ばして涙を拭ってくれる。
「あなたがくれたこのお守りもありますので大丈夫ですよ…。お陰であなたの元へ早くたどり着けました…」
ウィル様の手には私の癒しと風の力を込めた水晶のネックレス。
でもそれも今はただの黒い石になっていて、癒しの力が出ていない!
「聖女ではない私にはウィル様の近くにいる資格なんてないのに!」
「実桜様は私にとってたったひとりの大切な人です」
「…ウィル様」
「実桜様は私が王子だから私のことを好きになってくれたのですか?」
「違うわ!ウィル様だからよ!」
「嬉しいです。私と同じですね」
「同じ…」
「ええ。私は実桜様だからあなたに惹かれたのです」
「ウィル様…」
「きっと力も戻りますよ。あなたを信じています」
スッとウィル様の手の力が抜けた!
「ウィル様ッ!」
「……愛しています、実桜」
澄んだ青い瞳で私を見つめて微笑んだ後、その瞳は閉じられた。
ウィル様の手を握って力を使ってもやっぱり何も変わらない!
「私なんかを庇うなんて!ごめんなさい!力が出ないの…。私はもう聖女なんかではないのよ!」
どうしよう!
こんな大怪我をしている大切な人をただ見ているだけしかできないなんて!
「泣かないでください…実桜様」
私の頬に手を伸ばして涙を拭ってくれる。
「あなたがくれたこのお守りもありますので大丈夫ですよ…。お陰であなたの元へ早くたどり着けました…」
ウィル様の手には私の癒しと風の力を込めた水晶のネックレス。
でもそれも今はただの黒い石になっていて、癒しの力が出ていない!
「聖女ではない私にはウィル様の近くにいる資格なんてないのに!」
「実桜様は私にとってたったひとりの大切な人です」
「…ウィル様」
「実桜様は私が王子だから私のことを好きになってくれたのですか?」
「違うわ!ウィル様だからよ!」
「嬉しいです。私と同じですね」
「同じ…」
「ええ。私は実桜様だからあなたに惹かれたのです」
「ウィル様…」
「きっと力も戻りますよ。あなたを信じています」
スッとウィル様の手の力が抜けた!
「ウィル様ッ!」
「……愛しています、実桜」
澄んだ青い瞳で私を見つめて微笑んだ後、その瞳は閉じられた。