14年分の想いで、極上一途な御曹司は私を囲い愛でる
 次の瞬間、うれしさと戸惑った感情がこみ上げてきて収まりかけていた涙がポロポロ頬を伝わり、彼は困惑した表情で頬を拭く。

「その涙は、〝YES〟or〝NO〟? どっち?」

 いつも自信家の大和さんなのに、どっちなのか聞くなんてと、泣き笑いになってしまう。

「もちろん、YESです。私も大和さんを忘れられなかったし、愛しているのだと自覚もしています」

「紬希!」

 感極まったように破顔した大和さんはギュッと抱きしめてから離れる。

「行こう」

 大和さんはすっくと立ち上がり手を差し出される。

「どこへ……? って聞いても、内緒?」

「ああ。着いてからの楽しみにして」

 いたずらっ子のような笑顔を浮かべた彼に手を引かれ愛車に戻り、大和さんは車を走らせた。

 公園から十分くらい走ったところで、綺麗でモダンな低層階建物のエントランスの車寄せに止まった。

「ここは……ホテル?」

 ホテルのようにグレーの制服を着た男性が現れ、助手席側のドアを開けられる。

「ホテルじゃないが、ホテル並みのサービスが受けられる。案内するから降りて」

 ドアを開ける制服の男性が立っているので、聞きたいことを話せずに車から降りる。
 ホテルじゃないけど、ホテル並みのサービス……? 意味がわからない。

「忽那様、おかえりなさいませ」

 制服の男性の言葉で、ここがどこなのか悟った。
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