いつか出逢った君へ
◇
八年前、俺は同期の松永敦志と久しぶりに飲みに行った。敦志は二軒目は自分の息がかかるパブラウンジへと行こうと言ったが、俺と目を合わせた敦志は、微笑んだ。
何かがある――。
それが何なのかは、店にいた新人の吉原絵里の姿を見た瞬間に理解した。
絵里は俺のタイプのド真ん中だったから。
だから敦志は微笑んだのかと思っていたが、そうではないと知るのは、もっと後になってからだった。
当時は別のママがいたが、体調を崩してお店に出られない日が続いていて、店をどうするかママは敦志に相談していた。
その時はそれっきりだったが、敦志から連絡が来て、またこのクラブへ来ることになった。
初めての来店から一年近くが経っていたが、絵里はママから店を譲られ、自分の店のママとして店にいた。
八年前、俺は同期の松永敦志と久しぶりに飲みに行った。敦志は二軒目は自分の息がかかるパブラウンジへと行こうと言ったが、俺と目を合わせた敦志は、微笑んだ。
何かがある――。
それが何なのかは、店にいた新人の吉原絵里の姿を見た瞬間に理解した。
絵里は俺のタイプのド真ん中だったから。
だから敦志は微笑んだのかと思っていたが、そうではないと知るのは、もっと後になってからだった。
当時は別のママがいたが、体調を崩してお店に出られない日が続いていて、店をどうするかママは敦志に相談していた。
その時はそれっきりだったが、敦志から連絡が来て、またこのクラブへ来ることになった。
初めての来店から一年近くが経っていたが、絵里はママから店を譲られ、自分の店のママとして店にいた。