俺の好きな人【完】
「うっせえな、忘れんだよ」
「岸瀬くんからも言ってあげてよー」
困ってるのー、っていう神橋さん
俺以外はもうみんなだし終わってるらしい。
基本好きな人には優しくするタイプだけど、神橋さんは怒ってる顔も可愛くてちょっといじめたくなってしまう
「学園のマドンナ優ちゃんを困らせるなんてけしからん!ヘアセットしてる時間あるなら、書けるだろ!」
これまた大きな声で叫んで、背中を叩かれヒリヒリする
「うっせーよ」
痛てぇし…
それにヘアセットしてるなんて余計なことしないわねぇなこいつは。
「今日なんだか雰囲気がちがうなぁって思ってたんだよね!髪の毛セットしてるんだ!」
ぴょんと少し跳ねて、キラキラとした笑顔で見つめてくる神橋さん
いつもと違うことに気づいてくれてたなんて
やばい、にやける