俺の好きな人【完】
朝ってなんでこんなだるいんだろうか。
まあでも、今日も神橋さんに褒めてもらったセットだけはしてきた。
あの日から毎日、かなり上達したと思う。
「おっはよー」
教室へ続く廊下、突然背中に暑苦しい衝撃が走る
振り返ると言わずもがな玄太が俺に肩を組んでいる
「…お前は朝から元気すぎ」
「俺はそれだけが取り柄だかんなー!」
そう言ってにかっと人懐こい笑顔を見せてくる。
まじでうるせえ。まあいいところもたくさんあるんだけど
「おっはよー!」
俺に対するテンションと同じままで、教室に入っていく玄太の後ろをついていく
教室を入ってすぐドアの近くにいたのは、神橋さんたち
「あ、岸瀬くんおはよっ。平くんもおはよう」
今日も変わらず眩しい笑顔で挨拶をしてくれるが、神橋さんの声ですら耳に入らないほどの衝撃が俺を襲う