あしたのあたし
とにかく今度からは中庭に行くのはやめよう。高槻君と2人でお弁当を食べる場所は他にもあるだろうし。なんて考えながら、あたしは授業を聞き流していた。その間、1人の男子が先生に当てられていた。あの人は西条君だ。去年も同じクラスだった。

関西から引っ越してきたばかりでまだ関西弁が抜けない…なんて言ってたけど、1年経った今でも全然抜けていない。というか本人は関西弁を直すつもりはないんだろうな。目が大きくて爽やかで、なかなかのイケメンだと思うから標準語を喋ればもっとモテそうなのに。あたし的にはあたしのイメージする関西人像…すぐにボケやツッコミをやりたがる、そんな性格じゃないところもポイント高かったり。

…そんなことを考えていたら、いつの間にか授業は終わっていた。

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