クールな君の甘さを知れば

『お前だけには言われたくない』



なんてメッセージが届いたのであった。







「……目のクマひっどいなぁ」



昨日は結局、一睡も出来なかった。



なるべく考えないようにしなきゃって思えば思うほど、ふとした時に思い出しては一人でぎゃー!ってなって…。



「っ、うー…なにこの悪循環…」



今もまたこうやって、勝手にダメージ受けてるんだもん。



そりゃあ寝れるわけないよね…。



「って、もうこんな時間…?行かなきゃ…」



お母さんとお父さんは、昔から朝早くに出て夜遅くに帰ってくる。



朝ごはんと夜ごはんを一人で食べる生活は、なかなかにキツイ。



こう………なんていうのかな。



孤独感?を感じる。



別に愛されてないわけじゃないし、普通に家族仲はいい方だけどね。



たまーに感じちゃうんだ。



だから、その“たまに”の時はなるちゃんが一緒に食べてくれたりする。



なるちゃん家にお邪魔することもしばしば。



小さい頃からおばさん達はよく面倒をみてくれて、それは今でも変わらず気にかけてくれている。



………でも。



「ちょっと、今は行きにくい…」



「どこに?」
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