クールな君の甘さを知れば
『お前だけには言われたくない』
なんてメッセージが届いたのであった。
*
「……目のクマひっどいなぁ」
昨日は結局、一睡も出来なかった。
なるべく考えないようにしなきゃって思えば思うほど、ふとした時に思い出しては一人でぎゃー!ってなって…。
「っ、うー…なにこの悪循環…」
今もまたこうやって、勝手にダメージ受けてるんだもん。
そりゃあ寝れるわけないよね…。
「って、もうこんな時間…?行かなきゃ…」
お母さんとお父さんは、昔から朝早くに出て夜遅くに帰ってくる。
朝ごはんと夜ごはんを一人で食べる生活は、なかなかにキツイ。
こう………なんていうのかな。
孤独感?を感じる。
別に愛されてないわけじゃないし、普通に家族仲はいい方だけどね。
たまーに感じちゃうんだ。
だから、その“たまに”の時はなるちゃんが一緒に食べてくれたりする。
なるちゃん家にお邪魔することもしばしば。
小さい頃からおばさん達はよく面倒をみてくれて、それは今でも変わらず気にかけてくれている。
………でも。
「ちょっと、今は行きにくい…」
「どこに?」