クールな君の甘さを知れば
お母さんはともかく、お父さんがなんて言うかだよね。
いくらなるちゃんや友達と一緒と言えど、学校行事以外では初めて家族と離れてのお泊まり。
なんとか説得して、頼み込むしかない。
どう説得しようかと考えていたところで、私たちの家の前に到着した。
今日はなるちゃんも私も来週にはテスト週間が待ち構えているため、これから各自勉強しなければならない。
本当は一緒に勉強したいところだけど、二人っきりはちょっと集中できそうにない…ということで、私から一人で頑張るとなるちゃんには宣言してある。
だからここでバイバイ。
「じゃあね、なるちゃん。お互いテスト勉強がんばろうね」
家の鍵を開けながら、待っててくれてる優しいなるちゃんに声をかけると。
「行けなかったら今度連れてってやる。だから、おばさんたちに反抗したりすんなよ」
「う…うん?」
言われた言葉をそのまま受け取ってみたものの、疑問が残る。
えぇっと…それは、穂乃果ちゃんたちも一緒にってこと?
それとも…私となるちゃんの、二人だけってこと…?
「じゃ、また明日。ちゃんと勉強しろよ」
「あ、ちょっ…」