クールな君の甘さを知れば
穂乃果ちゃんもこう言ってる事だし、そーゆことにしておこうかなって。



「んー…そだね。本当にギリギリだったけど」



36点とか32点とか、そんな点数ばっかりだったからね。



私1人で勉強したにしては頑張った方だと思うけど。



ちなみに、お母さんとお父さんの許可は意外とすんなりとれたからそこは良かったかなと思ってる。



なんでも、なるちゃんの信頼が厚いらしい。



『鳴海くんと一緒なら』



だってさ。



お父さんもお母さんも同じ意見だったから、なるちゃんの信用はとっても高いみたい。



そのことをなるちゃんに伝えたら、ちょっと表情が硬くなったけどね。



そんなことがありながら、ようやく今日という日を迎えることができた。



今日は難しいことも全部忘れて、思いっきり楽しみたいな。



「あ、長谷川くんたち来た…って、なんで2人揃ってるんだろ?」



「わ、ほんとだ。…もしかして、もう仲良しに?」



私服姿のなるちゃんと長谷川くんが揃って登場し、穂乃果ちゃんと顔を見合わせた。



私が言うのもなんだけど、なるちゃんと長谷川くんの接点はほぼ皆無。



ちょっと心配だったけど、そんな必要もなかったりするのかな。

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