クールな君の甘さを知れば

うん、やっぱり天使だ。



「うん、ありがとう…でも、穂乃果ちゃんもだからね?」



「ふふっ、うん。ありがとう、そうするね」



気の置けない幼なじみに、優しい天使みたいな友達。



学校も勉強も嫌いだけど、大好きな人たちがいてくれるから頑張れるし、やらなきゃってなる。



改めて、良い人たちに囲まれてるなぁってつくづく思った。







「海琴ちゃんは九条先輩と付き合わないの?」



「!?ゴホッゴホッ…!!」



「わぁっ!?だ、大丈夫海琴ちゃん…!!」



「ゔ…だ、大丈夫…」



ふぅ……危うく喉にご飯を詰まらせて死ぬところだった……というのは言い過ぎだけど。



「ど、どうしたの…?すごいぶっ込んできたね…?」



穂乃果ちゃんが恋愛?の話をしてきたのは、もしかしたら初めてかもしれない。



しかも、よりによって私となるちゃん。



トラックが突っ込んでくるくらいの衝撃だったよ。



「ごめんね…その、ずっと思ってて…」



「ずっとなんだ……」



ずっとってどのくらい…?



まだ入学して一ヶ月も経ってないのに…。
< 9 / 88 >

この作品をシェア

pagetop