クールな君の甘さを知れば
うん、やっぱり天使だ。
「うん、ありがとう…でも、穂乃果ちゃんもだからね?」
「ふふっ、うん。ありがとう、そうするね」
気の置けない幼なじみに、優しい天使みたいな友達。
学校も勉強も嫌いだけど、大好きな人たちがいてくれるから頑張れるし、やらなきゃってなる。
改めて、良い人たちに囲まれてるなぁってつくづく思った。
*
「海琴ちゃんは九条先輩と付き合わないの?」
「!?ゴホッゴホッ…!!」
「わぁっ!?だ、大丈夫海琴ちゃん…!!」
「ゔ…だ、大丈夫…」
ふぅ……危うく喉にご飯を詰まらせて死ぬところだった……というのは言い過ぎだけど。
「ど、どうしたの…?すごいぶっ込んできたね…?」
穂乃果ちゃんが恋愛?の話をしてきたのは、もしかしたら初めてかもしれない。
しかも、よりによって私となるちゃん。
トラックが突っ込んでくるくらいの衝撃だったよ。
「ごめんね…その、ずっと思ってて…」
「ずっとなんだ……」
ずっとってどのくらい…?
まだ入学して一ヶ月も経ってないのに…。