逆境に咲いた花は、可憐に匂いたつ
 洞窟の向いに小高い丘があった。
 その頂点に幾つかの影が浮かぶ、斥候隊だった。

 先頭にアーロンがいた。

 眼下にバッハス兵が見える。
 洞窟の入口を囲んでいる彼らは今にも突入しそうな気配だ。

 そのさなか、岩の隙間から忍び出た影があった。
 バッハス兵に気付かれぬよう灌木に隠れて移動している。

 影はソフィーだった。

 彼女は遠くへ離れようとし、灌木が切れた辺りでふいに姿を現した。
 
 っ! なんということを
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