逆境に咲いた花は、可憐に匂いたつ
ラクレス公
ラクレス隊の中にのっぽの兵がいた。
見回りのとき、彼は隊の先頭を行くのが好きだった。
その日も一番乗りで馬を進めていく。
小道に差し掛かったときだった、前方に倒木が横たわっているのが見えた。
馬でも跳び越えることが出来ない。
仕方なしに最後尾から引き返すことにした。
のっぽの兵はがっくりした。
こうなると自分がしんがりになるからだ。
後塵を拝するなどと、と頭の中でぼやきながら手綱を引いた。
・・と、皆が行き過ぎたあとに何かが落ちているのを見つけた。
一枚の紙のようだった。
気になって拾い上げる。
兵は黙ってそれを見ていた。
首を傾げて見るうちに、自分が隊から遅れているのに気がついた。
あわてて追いつこうとする。
仲間に合流すると、その紙を手持ちの袋に入れた。
そして何事もなく進んでいった。
惜しむらくは、その兵は、文字が読めないということだった。
見回りのとき、彼は隊の先頭を行くのが好きだった。
その日も一番乗りで馬を進めていく。
小道に差し掛かったときだった、前方に倒木が横たわっているのが見えた。
馬でも跳び越えることが出来ない。
仕方なしに最後尾から引き返すことにした。
のっぽの兵はがっくりした。
こうなると自分がしんがりになるからだ。
後塵を拝するなどと、と頭の中でぼやきながら手綱を引いた。
・・と、皆が行き過ぎたあとに何かが落ちているのを見つけた。
一枚の紙のようだった。
気になって拾い上げる。
兵は黙ってそれを見ていた。
首を傾げて見るうちに、自分が隊から遅れているのに気がついた。
あわてて追いつこうとする。
仲間に合流すると、その紙を手持ちの袋に入れた。
そして何事もなく進んでいった。
惜しむらくは、その兵は、文字が読めないということだった。