逆境に咲いた花は、可憐に匂いたつ
グリントールの王都、その北側に商人の屋敷が集まっている街がある。
大通りに朝日が差し込み、馬車や荷車が行きかっていた。御者が鞭を使って先を急がせ、歩く人も早足だ。
その道に沿ってひときわ大きな建物があった。
庭にここの主であるカライルが立っていた。
目の前には、白金に光る大きな物体がある。
楕円につぶしたようなそれは山で見たときより輝いている。まるで真珠のような光沢だ。しかも貴重な金属の一種だと思えた。
「・・さてさて、これをどうしたものか」
カライルは、腕を組んで考えていた。
* * * * *
大通りに朝日が差し込み、馬車や荷車が行きかっていた。御者が鞭を使って先を急がせ、歩く人も早足だ。
その道に沿ってひときわ大きな建物があった。
庭にここの主であるカライルが立っていた。
目の前には、白金に光る大きな物体がある。
楕円につぶしたようなそれは山で見たときより輝いている。まるで真珠のような光沢だ。しかも貴重な金属の一種だと思えた。
「・・さてさて、これをどうしたものか」
カライルは、腕を組んで考えていた。
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