婚約者に浮気された海洋生物学者は海の戦士と結婚する

裏切り

海に潜った俺は神兵にこの場所がバレないようにその場から直ぐに離れた。
俺の契約魔法の魔力によって、恐らくだがもうポセイドン様にはバレてる可能性が高く、ポセイドン様なら直ぐに神兵を送り込んでくる。
禁忌を犯した以上、死刑は免れない。
そして、できるだけ陸から離れながらアトランティスに向かわなければ…。

「まちなさい」
「……」

聞き覚えのある声が俺を呼び止めた。
目の前に現れたのはリゲリィアだった。
リゲリィアの後ろには神兵が数十人くらい立っていた。
状況を見た俺は、いつでも戦えるように身構えた。

「お前と神兵がいるということは、どうやら俺がやった事はバレたみたいだな」
「まぁね…正直驚いたわよ…アンタの番が陸の人間だなんてね」
「……で?お前を送り込んできたのは、やはり俺の処刑も兼ねてか?」

リゲリィアは今の7天の中じゃ俺に並ぶくらいの強さ。
俺を殺せるのはリゲリィアかメガロドンぐらいしかいない…。

「まぁ、そうね!!」

キンキン!!

リゲリィアは容赦なく神兵と共に攻撃をしかけてきた。
リゲリィアの攻撃を交わしながら神兵を相手にするには分が悪すぎる。

「なぁ、リゲリィア…友人として見逃してはくれと言ったら見逃してくれるか?」
「無理ね…正直、私も嫌よ?同期で友人でもあるアンタを殺すのは…まぁ強いて言うなら…」

バシュシュシュッ!!

「リゲリィア様!なに……」

リゲリィアは隙をついて、連れてきた全員の神兵の首を大鎌で切り落とした。

「私も陸に連れてって?」

血飛沫が舞い散る中で、いやらしく笑うリゲリィア。
普段は周りと親しみやすい奴だ…だが、コイツはその裏腹にかなりの戦闘狂。
その赤くなびく長髪と舞い散る血飛沫が似合うと言われ、赤い悪魔と言われるくらいだ。

「……」
「なによー!そんな顔して〜助けたんだから何か言いなさいよ」
「同い年のオスに言われてもな…ありがとう…助かった。だがこれでお前と俺は同じ反逆者だぞ?」
「大事な友人が、恋人の為に国を裏切るっていう言うんだから、友人として手伝うのは当たり前なんだから気にする事はないよ…それに、これも持ってきたんだから」

リゲリィアは俺に大きなカバンを渡してきた。

「アンタの荷物よ、収納魔法に入れときなさい…」

相変わらず準備が早いやつだ、幾度も同じ戦場をくぐり抜けてきたからこそ、リゲリィアを信頼することが出来る。

「さて、他の奴らが来る前にささっとやるべき事をしまょうか」
「あぁ…まずは陸に戻るぞ」
「あら早いわね」
「神兵が一気に死ねばポセイドンも直ぐに気付く…おまけにお前の行動もバレてる」
「やーね」
「次にポセイドンが兵を送り込むのなら…ホタルのところだ…ホタルが危ない」
「なら早く行きましょ」

俺を仕留めそこなったポセイドンは必ず、ホタルを狙ってくる。
嫌な予感が頭をよぎりながらも、急いでホタルの所へ向かった。
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