『苦しめてごめん・・』―消せない過ちを悔いる日々―
「フッフッ・・ッスンッ」

「どうした? 俺友里と話してもいいのか? 
皇紀って人に怒られるんじゃなかったっけ? それとも・・」

 皇紀に捨てられた? 
声には出さなかったけど心の中でそんな台詞を吐いた。

 助けてと言った友里。


「どこか話せる場所に移動する? それともここで話、聞こうか?」

「ごめん、私、あまり体調がよくなくて・・家まで来てもらっていいかな?」

「じゃあ、一旦帰って車置いて後から自転車で行くわ、待ってて」

「うん」

「俺はもう終わってるけど友里、買い物まだだろ? 一緒に買い物付き合って、それからだな」

「ありがと、助かる」


 友里の買い物はすぐに終わった。



 体調が良くないと言ってたので俺は話す時用に、自分のと友里のと

AGAHIのブラジルの最高鋒級高級豆を100%使用した

微糖缶コーヒーを2缶購入した。



 お互い車で来ていた為、スーパーの駐車場で一旦別れた後、
俺は友里の家へ向かった。


 家のダイニングテーブルにさっき買ってきた微糖缶コーヒーを前に
俺は友里に話し掛けた。


 あんなに友里を束縛していたヤツ皇紀と、ここ最近連絡が
取りづらくなっているという。



 友里には自分がいるのだから男女ともに交友関係は切れと

理不尽なことを抜かしたヤツが連絡を寄こさないなんて

どういうことなんだよ、まったく。



 俺は・・ピンときた、きてしまった。


「なぁ、由里、外れてほしいけどそれってあいつあっちで女ができたんじゃ・・」


 俺の話にみるみるうちに涙目になって友里の挙動が怪しくなってきた。

 当たり・・か、チッ。


「私は皇紀さんに相応しくないってメールが・・知らない女性(ひと)からメールが届いたの。


 それで、そのこと・・皇紀さんの気持ち知りたくてメールも電話もしたんだけれど
ゼンゼン返事がなくて。

 私、皇紀さんとの子供だって言う通り堕ろしたのに、どうして?」
 


 友里は意図的に堕胎の件について嘘を言うつもりはなかったのだが
遣り取りの流れ上、話を複雑にしたくなくて自然流産のことは付け加えなかった。


「ちょっ・・ちょっと待ていーっ。えっ? 言う通りって・・
堕ろせって皇紀が言ったのか?」


 泣きながらコクリト頷く友里。

 頼むぜ、オマイラ二人とも殺人者じゃんか。
 参ったねー。


 皇紀というヤツは束縛するほど友里を好きだったはずなのに何がどうなったら
自分たちの可愛い子を殺さにゃならんのだ。俺には理解不能だわ。


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