自殺教室
☆☆☆

2年B組の教室内、朝のホームルームが始まるにはまだ早い時間でクラスメートたちは誰も登校してきていなかった。
そんな中、一浩が教室に一番乗りしていた。

朝の部活をしているわけでもなく、早朝から1人で勉強に励んでいるわけでもない。
そもそも一浩は勉強なんて大嫌いだった。

小学校の頃はある程度ついていけていた授業も、今はもう先生がなにを説明しているのかわからない。
それでも努力は裏切らないからと言われて頑張った時期もある。

そこで一旦成績が回復しても、サボるとすぐに元通りだ。
ずっと努力し続けることなんてできない。

息抜きの時間すら与えてくれない勉強を、どんどん嫌いになって行った。
今では成績は学年でも下から数えた方が早いし、先生からも両親からも何も期待されなくなっていた。

一浩にとってはそれが楽でもあり、少しばかり憂鬱なことでもあった。
そんな一浩が朝早くに来て一番に行ったのはカバンの中からマジックを取り出すことだった。

片手にマジックを握りしめて千秋の席へ向かう。
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