『愛が揺れるお嬢さん妻』 かわいいひと
 

「眞奈、お買い物して晩御飯の用意もしなきゃいけないからぼちぼち帰ろっか」

「はーい。じゃあ、比奈ちゃんばいばいっ」

「ばいばい」

 ちょっと比奈ちゃん、寂しそうだ。



 一度は眞奈と帰りかけたんだけど、なんか気になって比奈ちゃんに訊いてみた。

「比奈ちゃん、ママいつもは早く迎えに来てるのかなぁ?」

 比奈ちゃんは答えず、首を振った。


「眞奈、少しだけここで待ってて」

 私は娘にそう言い残し、先生を探しに行った。


「先生、私大林さんとは少し面識があるのですが、比奈ちゃんのお迎えは
いつも何時頃来られてるのでしょう?」


「あぁ、眞奈ちゃん比奈ちゃんと仲いいですものねぇ。
 今も、しばらく一緒に遊んでて。
 
 大林さんはフルタイムのお仕事をされているので大抵19時ギリギリまで
お預かりしてます。

 それで有給取られてたりする日は比奈ちゃんをお休みさせてますね。

 お家でゆっくりされてるんだと思います」



「他にも19時まで残ってるお家の子はいるんでしょうか?」


「週に2、3回遅くなる子はいますけど、19時までっていうのはないので、
最後は比奈ちゃんひとりになってしまうんですよね。
でも私たちがいますので大丈夫ですよ」



「あぁ、そうですよね。先生方がいらっしゃるのに込み入ったことを訊いて
失礼しました。あの、今日もお世話になりました。失礼します」

「さよなら。お疲れ様です」



 私ったらバカ? 
 大林さんってれっきとした医師なんだよ。


 16時のお迎えに来るってなると少なくても14~15時に病院出ないとだめでしょ。

 無理に決まってるじゃない。


 でも、おばあちゃんとかおじいちゃんとかご主人とかが迎えに来るっていうことも
考えられないこともないけど。


 先生の話からすると、そういう助っ人はいない・・ってことよね。
 


 よしっ、決めた。

 明日は用事を早めに済ませて19時まで比奈ちゃんといよう。

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