『愛が揺れるお嬢さん妻』 かわいいひと
眞奈が保育園に通う年齢になり、数か所の保育園のパンフレットを取り寄せて
今のはとっこ保育園に決めた。
近所には小さい子もいるはいるのだが、たまたま『どの保育園にする?』
などと話せる相手がおらず、不安だった。
案の定入園してみると皆知り合い同士で集っていて、出来上がっている人たちの中に
入っていけるのだろろうかと、子供が園に馴染めるかどうかと同じぐらいの気持ちで
自分自身のことが心配だった。・・恥ずかしながら。
そして、初っ端から虐めのような大林の言動に遭遇し、ママ友がいないにしても
せめて大林のいない保育園にすればよかったと後悔ばかりが胸の中溢れてきて、
苺佳の心の中は土砂降りの雨状態だった。
でも、眞奈と比奈ちゃん繋がりであんなに嫌いだった大林さんとも少しずつ
打ち解けるようになれ、行事はまだ二つ目だけど彼女たち親子と一緒に
行動してるんだよね。
周囲から見れば完全に彼女と私ってママ友でしょ。
ママ友がいなくてずっと不安だったけれどいつの間にか彼女のお蔭で
ママ友いないのって私だけっていうところから抜け出せたのよね。
私と大林さんとの園での初日の出会いを振り返るとこの流れは
奇跡じゃないのって思っちゃう。
とにかく眞奈だけじゃなくて比奈ちゃんも預かるようになって、
落ち着いて話すような時間はほとんどないけれど、毎日大林さんと比奈ちゃんのふたりと
顔を合わすことになって、ママ友作りどうしようとか、眞奈に友だちができるかなーとか、
考えることもなくなり毎日が充実している。
―――この時の苺佳は全く意に介さずにいたけれど、大林にとっても苺佳だけが
親しくしている知り合いで他にママ友がいないこと、敢えて彼女が他にママ友を作ろうと
していないことも潜在的に苺佳の安心材料になっていたのだった。