辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました
「うちも、お家騒動ですごくてね。種族として誰が長になるか……って、人間にはあんまりこういう悩み、ないのかな?」

 ニナは溜息をつくと、リティとデルフィーヌを順番に見てから苦笑いした。

「だから私、ギスギスすると具合が悪くなっちゃうんだ。喧嘩してるところを見るのは悲しいし、つらいよ」

「だったらなぜ、妃候補になったのよ。どう考えても向いていないじゃない」

「父が妖精(イリゼ)の長にふさわしいって、種族のみんなに証明するため」

 デルフィーヌはそれを聞いてなにか言おうとした。

 しかし結局なにも言わず、口を閉ざす。

「……そんな事情があって候補者になったのね」

< 219 / 426 >

この作品をシェア

pagetop