辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました
 リティもニナが妃になりたい理由を聞くのは初めてだった。

「ヒト以外の種族には多い理由だと思うよ。自分たちの種を認められたいとか、そういうの。だから妨害のために人を傷つけようって思うのも、別におかしな話じゃない」

「気持ちはわかるけど……わかりたくないわ。自分や家族のためにって理由があるだけならいいの。でも、そのために誰かを傷つけてまで……」

「……そんな人間が選ばれるわけないじゃない」

 一瞬、リティは誰の発言かわからなかった。

 そのくらいデルフィーヌの声は弱々しく、頼りなさげだったからだ。

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