辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました
 そう言ったエリーズがリティを見つめて唇を噛む。

「助けに来て、くださったのに」

 今にも泣きそうな声でエリーズが言う。

「私……あなたが怪我をしてしまえば、自分が妃に一歩近づけるんじゃないかって……」

 必死に涙を堪えようとしている様子だったが、叶わなかった。

 エリーズが顔をくしゃりと歪ませてぼろぼろと泣き始める。

「友だちに……そんな、思うなんて……」

「泣かないで、エリーズ……」

 リティは思わずエリーズを抱き締めていた。

「ごめんなさい……。ごめんなさい、リティさん……」

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