【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます

二章

フランチェスカがそう決意してあっという間に六年の月日が流れた。
フランチェスカは今、王城ではなくエディマーレ男爵邸で暮らしている。
城で暮らしていた時よりも質素な暮らしで不便はあるけれどフランチェスカは毎日、幸せを噛み締めながら暮らしていた。
豪華な食事もドレスも宝石もないけれど、大切な人達に囲まれていたからだ。

十四歳になったマラキも六年前の姿が嘘のように、背が伸びてあっという間にフランチェスカを追い越してしまった。
骨張った体も今では嘘のように筋肉がついて体格もよくなっていた。
それはフランチェスカの献身的な支えもあったが、マラキの努力も大きいだろう。

マラキが十歳の時にはホワイトタイガーのベネットと契約して帰ってきた。
フランチェスカはすぐにベネットと仲良くなった。
美しい白い毛並みと黒い縞々に釘付けになっていた。
シュネーは忙しなくベネットの周りを回ってと遊んでとアピールしている。
リリーとビビともネコ科同士、ベネットとは仲が良い。
それにリリーとビビの能力を併せ持った氷と水の能力を使うことができる。
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