【短編】夏空よりも眩しいきみへ
「ごめんな、羽奈。あの時、ちゃんと話そうとしなくて。聞いた時、びっくりして。……でも本当は、すげぇ嬉しかったよ」
そういうと、羽奈の頬が赤くなる。
「……ううん。私もごめん。逃げちゃって。返事を聞くのが怖くて。同じ気持ちじゃなかったらって考えたらいやだと思って。それからも私、態度悪かったし……でもその、嬉しかったっていうのは、今聞いてびっくりで、あの」
と話しながら、泣き出して涙を拭う羽奈。
そんな姿を見て、自然と抱き寄せていた。
それから、羽奈が落ち着いて、過去の細かい誤解をゆっくり解いて。
お互いに、本人から直接聞いたわけじゃない情報で、色々想像して、どんどん距離が広がっていたことがわかって、
話し合える頃には、2人とも吹っ切れていた。
「……ということで、その、明日から夏休み、というわけなんですけども」
「うん、そうだね。1ヶ月も菖のこと見れないの、寂しいなあって思ってた」
緊張が解けた、明らかに安心した表情で、そんな可愛いこと言わないでほしい。