女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
 そんな私をちらりと見て、真美さんがキッと坂井先生を見据えた。
「憶測で物を言わないでください。失礼します。優里ちゃん、行こう」
 真美さんの言葉にコクッと頷いて、軽く坂井先生に会釈すると、病院を出て、近所の神社に向かった。
 浴衣姿のカップルや綿飴や金魚掬いの金魚を手に持った子供たちとすれ違う。
 坂井先生のせいで気分が落ち込んでいる私を真美さんが元気づけた。
「優里ちゃん、たこ焼き、お好み焼き、じゃがバター、いか焼き、きゅうりの一本漬けもあるわよ。なに食べる?」
「……どれも美味しそうですね。暑いからきゅうりの一本漬けからいきます?」
 真美さんにニコッとして答え、ふたりできゅうりを食べながら露店を見ていく。
 仕事漬けの日々だったせいか、お祭りなんて久々。
 綿飴とか昔は白しかなかったのに、今はピンクや青、緑があってカラフルだ。
 物珍しそうに見ていたら、ドンと前にいた人にぶつかった。
「あっ、すみません」と咄嗟に謝るが、相手は髪を赤に染め、レザーの服を着たバンドをやっていそうな若い男性。その横には青髪の男性がいて、ニヤニヤしながら私と真美さんを見ている。
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