誰にも言えない秘密の恋をしました       (君にこの唄を捧ぐ)
今朝は勢いで抱いてしまった。

抑えるつもりが理性が働かなくなり、
初心の心菜には辛い思いをさせたかもしれない。

隣で眠る彼女を見ながら反省した。

…慰めるつもりがタガが外れて抱き潰すとは…。

起きて、怒る事も咎める事もしてこないからホッとしたが…近付けたつもりが、何歩か後退したのではと心配になった。

罪滅ぼしとまでは言わないが、時間が許す限り尽くそうと思っていた。

全てを自分の物にしてしまえば、安心出来るだろうと思ったのに、それどころか不安は増すばかりだ。

彼女の身近にいるライバルも強敵だ。
仕事内で心菜を支え励ましているのは山田医師なのだ…。

側から見ても前回のお土産の件は、どう考えても気があるとしか思えない。
心菜がそれに気付いてない事が救いだが…この先そうもいかないだろう。

はぁーと、ため息を吐く。

どうしたら俺だけの物に出来るのか…。
結婚と言うキーワードが頭を掠めて離さない。
そうなれば嫌でも親が絡んで来る。

既に龍二を通じて、心菜の存在は気付いているだろうし、宣戦布告もしたから戦うつもりだが、出来れば心菜を巻き込みたくは無い。

家族の問題がここに来て面倒な厄介事になろうとは…

今まで逃げて目を背けてきた代償が今、大きくなって俺にまとまり着いてくる。
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