水の国の王子様は従者を溺愛中!
~リディアside~
目が覚めたら暖かい部屋の床板の上に寝ていた。
しかも……裸……
一瞬誘拐でもされたのかと思って焦ったけれど、カイルの声が聞こえてすぐに安心した。
そして…寝ているフリをしながらカイルの居る方を見ると、どうしてこんなところにいるのか…昼間アクアヴェールの町で会ったアヴァンカルド王国の国王様とカイルが裸で話している。
…この状況なんなの?
男らしいガッシリとした体で整った顔をしたダニエル国王様と、美しい顔と身体のカイルが裸で並んで話している姿は圧巻だった。
あんな美しくて素敵なカイルの恋人になれるなんて……
起きてダニエル国王様にご挨拶しないといけないような気もするけど、深刻な話をしていて眠っているフリを続ける事にした。
二人は最後まで大切な話をしていて、結局起きるタイミングを逃してしまってカイルが戻ってきて私の体を抱き寄せた。
ダニエル国王様が点けてくださった火のおかげで暖かいけど、まだ裸でカイルと寄り添うのは恥ずかしい…
すると、カイルは私にキスをして耳元で囁いた。
「…リディア、おやすみ」
う…起きてるのバレてる…でもキスしてくれるの嬉しい…。
カイルの腕の中にいると心地良くて、疲れがまだ取れていなかったのかまたすぐに眠ってしまった。
そして、窓から射し込んできた朝日が眩しくて目が覚める。
「ん……」
「んぁ……?朝か…」
「カイル…おはよう」
「おはよう…」
「吹雪止んでるみたい」
起き上がって窓の方に行こうとすると、カイルにすぐに抱き寄せられる。
「リディアっ…ダニエルもいるから不用意に起き上がったらダメだよ」
「わッ…ごめ……何も着てなかったんだ…アレ?でも、国王様はもう居ないみたいだよ?」
ダニエル国王様が休んでいたらしき方を見ると、もう姿が無かった。
「あ…本当だ……」
「ご挨拶しようと思ったのに…」
「彼忙しいから仕方ないね…また機会があったらリディアの事ちゃんと紹介するよ」
ダニエル国王様がいないとわかったけど、カイルは私の体を離そうとしない。
「?」
「少しだけこうしていたいんだけど…」
「えー?」
「嫌?」
「ふふっ…冗談だよぉ…私もカイルとくっ付いていたいな」
カイルの頬にチュッとキスをすると、カイルは私の首筋の辺りをカプっと甘噛みして胸を触り始める。
「ンー…カイル、朝から…?」
「裸のリディア抱き締めてる時からずっと我慢してたよ?」
カイルに唇を奪われながら押し倒された時だ。
「……あのー…お二人さん、盛り上がってるところ申し訳ないけど…俺まだいるんですケドねー」
そんな声が聞こえるとカイルは慌てて私を壁側に向けて抱き締めて隠した。
「い、いるならもっと早く声掛けろよ!悪趣味だな!」
「はぁ!?カイがリディアちゃんに夢中になってて確認怠ってどんどんいちゃつき始めたのが悪いんだろ!?」
二人のやり取りが本当に仲の良い友達って感じがしてつい笑ってしまった。
「…リディア…笑ってないで早く服着よう?」
カイルはそう言うと近くに干してくれていた服を取ってくれて、私達は急いで着替えた。