水の国の王子様は従者を溺愛中!
「マーサさん、これお客さんから頂いたチップです」
もらったチップはどうするのかわからずとりあえずマーサさんに全部渡した。
「エェ!?こんなにチップもらったの?」
「受け取ったらまずかったですか?」
「そんな事ないけど…チップはカイルの頑張りで頂くものだからカイルが全部貰っていいのよ!給料あまり高い額あげられないから足しにしなさい」
「そうなんですか…」
給料とは別だけど、働いて稼いだお金が目に見えて入るというのは嬉しい。
今まで給料という概念はなかったかな。
「おい、マーサ!今日の食堂の売り上げいつもの3倍あるぞ!」
「そんなに!?カイルが物覚えすごく良いのよ!それに要領良く動いてくれるし、お客さんからの評価も高いから」
「そんなっ!こういう仕事するの初めてだったので邪魔になりませんでしたか?」
「全然!これからもよろしくね!」
「そうだ、部屋にベッドないんだったな。ベッドの予備がないけど1階のリネン室に使ってないマットレスが一つあるから今のうちに一緒に部屋に運ぼう」
「ありがとうございます!助かります」
ご主人とリネン室へ行くと、ついでにリネン室にあるシーツ等の配置や置いてあるものを教えてもらった。
「ありゃ、このマットレスシングルだったか…」
「シングルで全然構いませんよ」
「夫婦だもんな!まだ新婚かい?」
「いえ…リディアとはまだ結婚してないです…生活の見通しが立ったら改めてプロポーズするつもりです」
「そうだったのか、てっきり夫婦かと思ったよ!しかし若いって良いなぁ…って!悪い!故郷があんな事になったっていうのに良い事ないよな」
「いえ…悪い事ばかりではないので…」
多くの人が被害に遭っているのにこんな事不謹慎かもしれないけど、大切な物は全て失ってしまったけれどリディアと出会えて恋人になれた事…こんな気持ちを知れた事は良かった。
ご主人はマットレスを運ぶのを手伝ってくれて俺とリディアが寝泊まりする部屋へと運び込んだ。
「ン…Zzz…やだ、私…寝ちゃって……」
「姉ちゃん、起こしちゃって悪いな」
「マットレスまで使わせて貰えることになったよ」
「えっ!ありがとうございます!ちゃんとしたところで眠れるなんて嬉しい…」
リディアはマットレスだけですごく喜んでいて、リディアが喜ぶと俺も嬉しくなった。
「温泉も一般客の利用時間0時までだから俺達夫婦は女性風呂使ってるから男性風呂の方使っていいからな」
「えええっ!温泉入るの初めてです!楽しみ!」
と、言う事は毎晩リディアと一緒に温泉に入れる上に一緒に眠れるのか。