水の国の王子様は従者を溺愛中!


~リディアside~



私も早く足を治して明日から仕事出来るようにしなくちゃ!

暖炉で暖まった部屋で私は荷物の整理を終えるともらった軟膏を患部に塗りながら何度もマッサージをした。

ふと、先程持ってきてもらったマットレスが目に入る。

アクアヴェールから逃げた日からずっとカイルと寝食共にしてきたけど、今夜からここで毎晩カイルと二人で過ごすのかぁ……

それにさっきお風呂も一緒にって。

浮かれてる状況ではないのはわかっているけれど、カイルとの時間を想像すると顔がニヤけてしまう。

カイルの事はずっと大好きだったけど、今は前と比べものにならないくらい愛おしい。

優しくて、人想いで時には男らしく守ってくれたり、どうしたら分からない時にしっかりリードしてくれたり…

過酷な状況でもカイルとだったら乗り越えられると思う。


カイルの事を考えていると、カイルが戻ってきた。

「カイル、お疲れ様っ」

「……あぁ、ただいま……部屋、片付けてくれたんだね、ありがとう」

「うん!私、元お城で清掃のお仕事してましたから!」

私は冗談っぽくそう言った。
すると、カイルは優しく笑ってくれたけど…なんか、さっきまでと様子が違うような?

「……えっと…何かあった?」

「いや…何もないよ………温泉入って良い時間になったし入ろうか……あっ!入らない?」

どうして言い直したんだろう?

「うん?」

カイルが戻ってくる時にリネン室から持ってきてくれたタオルを持って私達は温泉へと向かった。

温泉自体は知っているけど、アクアヴェールには無かったのでどんな所なのかすごく楽しみだ。

入口は男女で分かれていて、私達が使用しても良い男性側の方へ入ると脱衣場はすごく広かった。

あ、そうか!複数人同時に入れるんだっけ?

「ちょっと待ってて、中に人残ってないか先に確認してくるから」

カイルは念入りに中の確認をして戻ってくると鍵をしっかりと閉める。

「誰か入ってきたりしてリディアの体絶対に見られたく無いからね」

「大丈夫だよー」

脱衣場へ入るとカイルは服を脱ぎ始めた。

そうだ…服脱がないとだよね…

もう何度か見られてるけど、やっぱりカイルの前で脱ぐのはまだ恥ずかしい。

「……勝手に一緒に温泉入ろうって言っちゃったけど、リディアは一人で入りたかった?」

「え?そんな事無いよ…まだ…カイルの前で服脱ぐの恥ずかしいだけで…」

「あ…そうか…ごめん、俺先に入ってるから」

服を脱ぎ終えたカイルは先に浴室へと入って行った。


やっぱりカイルの様子は何か変な気がする?

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