18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~
「まあ、いいわ。いろはの彼がそれでいいって言うならこれ以上突っ込まないでおくわ。ところで、ショーマとリューセイのラブシーンを書いてみたんだけど、読む?」
さらりと話題を変えてくれた小春に安堵したけれど、すぐにまた焦った。
「よ、読まないよ」
「ええー? 結構自信あるんだよー今回は」
「だって、鼻血出ちゃう」
私が困惑すると小春は面白そうな反応をする。
「いろは、開花したらすごいんだろうなあ」
「何が?」
「うん、まあいいわ。ところで表紙絵は出来たの?」
「あっ……」
結婚のことばかりで忙しくしてて結局ぜんぜん描けてないよ。
「ごめん。今日帰ったら描くから」
遥さんのいないうちにやらなきゃいけない。
あんなの絶対にバレたくないもん。
「仕方ないわね。とりあえず原稿データ。これ読んで最大限に妄想力を膨らませてね」
「読まないって」
言ってるのに、小春は私にUSBを握らせた。
私の頭の中はすでに今日の夜のことばかりだった。
そのことを考えると緊張してしまうのだけど、他のこともきちんとやらなきゃいけない。
まず、今夜のメニューだ。
えっと……カレーにしようかな(すでに自信なし)