3次元の王子様は元同級生を惚れさせたい
席へ向かおうとした時、カフェラテを淹れる店長の顔が目に入る。


注文の時は目を合わせないようにしていたから、顔なんて見ていなかった。


あれ、この(ひと)どこかで……。


「もしかして、小川(おがわ)?」


俺はかけていたサングラスをズラして、もう一度この目で確かめた。


やっぱり。


化粧とかで雰囲気は変わっているけど、あの頃の面影がしっかり残っている。


彼女は高校3年間クラスが同じだった小川帆乃香(おがわほのか)だ。
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