【極上溺愛】エリート鬼上司は無垢な彼女のすべてを奪いたい
聞いてたのかというように笑って賢人さんは片目をつぶる。
「今週中だけど、変な方向に行ったら軌道修正する必要があるからな。誤ったものを百パーセント作るより、二十パーセントでいいからとにかく共有する癖をつけさせたい」
やっぱり、賢人さんは意図があって締切りを早めに設定したのだ。
「もし宮田くんが明日までに間に合わなかったら……」
「あいつのことだからなんとか踏ん張るだろうけど、ヒントくらいはやらないとな」
「賢人さんの中にはもうプランがあるんですか?」
奥二重の目を細め、彼は答える。
「そうだな、目標を細分化させる。SY社は全体で見れば莫大な赤字だけど、店舗ごとに見れば月に十数万程度の赤字にすぎないから『月に五十万売り上げろ』じゃなくて『一日に二万円弱売り上げるにはどうするか』を考えていくんだ」
客単価が千円だったら二十人、お店にきてもらうためにどうすればいいか。ランチタイムやディナータイムのピーク時間や、それ以外の時間での目標を決め、具体的かつ細かに指揮をとらせることが重要だ。と、賢人さんは仕事モードの顔でそう説明してくれた。