【極上溺愛】エリート鬼上司は無垢な彼女のすべてを奪いたい

  背後から聞こえた低い声。唇を寄せていた賢人さんがパッと顔を上げる。振り返ると、暗がりに男性が立っていた。数歩こちらに近づいたその人が外灯に照らされる。

「やっぱり和花だ。よう、久しぶり」

「え……(すばる)?」

 白い歯を覗かせて笑う顔を見て、心臓が止まりそうになった。

 人好きのする小動物っぽい笑顔に昔の記憶が蘇る。百七十五センチの身長に程よく整った顔。要領がよく会話が上手で誰とでもすぐに仲良くなれる明るい性格。

 最後に会ったのは四年前だ。お互い新卒で入社した会社に慣れるのが精いっぱいで毎日クタクタだったあの頃。すれ違いが増え、どちらからともなく連絡が減り、ろうそくの灯が小さく消えるように終わった関係。

「なんだよその顔。相変わらずぼんやりしてんの?」

 くしゃっとした笑みを浮かべる昴を信じられない気持ちで見る。

「どうしてここに? アメリカに行ったんじゃ……」

「このあいだ帰国した。十月から本社勤務になったんで一足先に会いに来た、んだけど……そちらの男前はどちらさん?」

 昴の目線の先にいる賢人さんを慌てて見上げると、彼は不思議そうに私と昴を見ていた。

「あ、会社の上司で……お付き合いしてる、冴島賢人さん」

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