【極上溺愛】エリート鬼上司は無垢な彼女のすべてを奪いたい
池崎さんを振り切れない自分に改めて情けなさが募る。
「ありがと! じゃあ座って座って」
肩を落としている私に気づかず、彼は顔を輝かせる。
等間隔に植わった立ち木をよけながら私をベンチまで誘導すると、池崎さんは隣に座って深呼吸をした。そのまま一息で言う。
「小松ちゃん、俺と付き合って」
またしても突然の言葉。ぽかんと口を開ける私に、彼は勢いのまま言う。
「最近は合コンも行ってないし彼女もとっくにいない。冗談じゃなく本気で言ってるから」
急展開に頭の中が真っ白だ。いろいろとパターン化して回答を用意していたけれど、告白されることまでは想定していなかった。
「え、ええと」
「最初は可愛いなと思うくらいだったけど、最近はもう小松ちゃんのことばっかり考えちゃってさ。俺の彼女になってくれない?」
どうしよう。
『私じゃ池崎さんと釣り合わないので』とか『ごめんなさい、無理です』とか。これまでにも距離を取る発言はしてきたのに、彼にはどれも通じなかった。
その場しのぎの答えじゃ池崎さんは躱せない。そもそも真正面から告白されているのだから、はぐらかすこと自体失礼かもしれない。
必死に頭を巡らせ、どうにか声を絞り出した。