先輩の愛に溺れながらずっと

気づいた想い

その日の夜


久しぶりにお母さんと一緒にゆっくりした。
うちはお父さんが小さい頃に亡くなって、お母さんは女で一つで私を育ててくれた。


いつも仕事で家を空けることが多いお母さんだけど、たまにこうして2人でゆっくりする時間を作ってくれる。


「で!最近はどうなの?好きな人できた?」

「うーん、好きな人ねぇー」


好きな人と言われて咄嗟に頭の中に浮かんだのは先輩の顔だった。


っ、いやいや!先輩は………。


「あっ!今誰かの顔思い浮かべたでしょう?」

「う、うん。まぁ………」

「えっーー!だれだれ?やなにも遂にねー」


お母さんがニヤニヤしてこっちを見てる。

もうっ!面白がってるな。お母さん!
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