無能者だからと離縁された私は、「野獣王」の生贄妻となりました~じつは無能ではない私。あらたな旦那様の「真実の声」が可愛すぎて幸せ満喫中。クズな元夫と義姉は絶対に許せないので破滅してもらいます~
「うん。美味い。これは、町のカフェのにひけはとりませんよ」
「ああ、パーシーの言う通りです。そのまんま、いいや、生地のなめらかさはこっちの方がいいかもしれない。おれは、こっちのマドレーヌの方が好きですね」
「パーシー、チャーリー、ありがとうございます。お世辞でもうれしいです。ほんとうにカフェのパティシエとシドニーさんのお蔭です」

 他人をよろこばせることなんてそうそう出来ることではない。

 パーシーとチャーリーのうれしそうな笑顔を見て、しあわせを噛みしめる。
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