一つの夜が紡ぐ運命の恋物語を、あなたと
「僕たちのペースに巻き込んだよね。結構飲んでたみたいだし」
まるで自分がそう仕向けたように申し訳なさそうな表情をみせる大智に、由依はゆっくり首を振る。
「楽しくて……。調子に乗ったのは私です」
「途中で尋ねればよかった。大丈夫なのかって……」
そこまで言ったあと、大智は辺りを見渡す。駅まで少し離れた、人のそう多くないビルが並ぶ道路沿い。休む場所などなさそうに見える。
「確か……この近くだったはず。……こっちだ。歩ける?」
ビルとビルの間にある細い道を一瞥したあと大智は尋ねる。小さく「はい」と答える由依に、大智は手のひらを上に向け右手を差し出した。
「転ぶといけないから。嫌だったら無理は言わないけど」
恐る恐ると言った様子の大智を意外に思う。
誰もが羨望の眼差しを向ける眉目秀麗な顔立ちに、弁護士という肩書きを自慢に思っていてもおかしくない。なのにいたって平凡な自分に、手を差し出すだけでこんなに自信なさげな表情をみせるなんて、と。
(きっと、誰にでも優しい人……なんだろうな)
まるで自分がそう仕向けたように申し訳なさそうな表情をみせる大智に、由依はゆっくり首を振る。
「楽しくて……。調子に乗ったのは私です」
「途中で尋ねればよかった。大丈夫なのかって……」
そこまで言ったあと、大智は辺りを見渡す。駅まで少し離れた、人のそう多くないビルが並ぶ道路沿い。休む場所などなさそうに見える。
「確か……この近くだったはず。……こっちだ。歩ける?」
ビルとビルの間にある細い道を一瞥したあと大智は尋ねる。小さく「はい」と答える由依に、大智は手のひらを上に向け右手を差し出した。
「転ぶといけないから。嫌だったら無理は言わないけど」
恐る恐ると言った様子の大智を意外に思う。
誰もが羨望の眼差しを向ける眉目秀麗な顔立ちに、弁護士という肩書きを自慢に思っていてもおかしくない。なのにいたって平凡な自分に、手を差し出すだけでこんなに自信なさげな表情をみせるなんて、と。
(きっと、誰にでも優しい人……なんだろうな)