一つの夜が紡ぐ運命の恋物語を、あなたと
「ママ!」
一日ぶりに会う灯希は、自分の顔を見た途端、元気よく突進してくる。昨日の夜、彼に散々愛された気怠い体は、その勢いに押されよろけそうになった。
「大丈夫? 灯希は今日も元気だね」
背後から彼の声が聞こえ、背中を支えられる。どうして自分がよろけそうになったのか、その理由は彼もわかっているはずだ。思い出しただけで顔が熱く火照ってしまう。
「パパ!」
灯希は顔を綻ばせ、自分の足から離れると今度は彼にしがみつく。そのあと抱っこをせがむように腕を突き上げた。
その灯希を、彼は和かに抱き上げる。愛おしげに灯希を見つめる彼の瞳と、大好きな父に体を預ける灯希の姿に、幸福感が湧き出した。
「母さんたち、灯希を見てくれてありがとう」
リビングには灯希の遊んでいたおもちゃが広がり、そこに義母と美礼の母が座り込んでいる。
「どういたしまして。とても楽しかったわ」
「本当に。昔を思い出したわぁ」
そう答える義母の顔も、美礼の母の顔も、心なしか疲れているように見える。
「ありがとうございます。お疲れになったんじゃ……」
座り込む二人に座り尋ねると、二人は自然に顔を見合わせて苦笑いを浮かべた。
「お母さんたち、さすがに途中で体力尽きちゃって、最後は私に丸投げよ? ね〜? 灯希くん」
お茶の用意をしていた美礼が、大智に抱えられている灯希の顔を覗き込みながら頰を突いている。それが楽しいのか、灯希はキャッキャと声を上げ足をばたつかせていた。
「もしかして、朝早く起こしました? 大変だったんじゃ……」
休みの日のいつもの灯希を思い出す。目が覚めると元気よく遊び出し、こちらにお構いなしに外へ行こうとせがむのだ。
「そんなことないって。私もたまにジョギングしてるし、一緒に公園行って走り回れて楽しかったわぁ」
楽しそうに笑う美礼に、その母は呆れたように口を挟む。
「ほんと、灯希くん。顔は大智なのに、中味は美礼に近いわよねぇ。あなたが子どもの頃毎日ヘトヘトだったのを思い出したわ。体力だけは人一倍あるんだから」
「失礼ね! 人を体力バカみたいに言わないでくれる?」
そんな遠慮のない母子の会話を眺めながら思う。
(大智さん、おとなしかったって言ってたけど、体力がなかったわけじゃないんじゃ……?)
昨日の彼の姿を思い出すが、口に出せるわけはない。なんとなく頰が熱を帯びるのを感じながら、彼に視線を向ける。パチリと目が合うと、自分の心を読んだかのように、意味深に微笑んでいた。
一日ぶりに会う灯希は、自分の顔を見た途端、元気よく突進してくる。昨日の夜、彼に散々愛された気怠い体は、その勢いに押されよろけそうになった。
「大丈夫? 灯希は今日も元気だね」
背後から彼の声が聞こえ、背中を支えられる。どうして自分がよろけそうになったのか、その理由は彼もわかっているはずだ。思い出しただけで顔が熱く火照ってしまう。
「パパ!」
灯希は顔を綻ばせ、自分の足から離れると今度は彼にしがみつく。そのあと抱っこをせがむように腕を突き上げた。
その灯希を、彼は和かに抱き上げる。愛おしげに灯希を見つめる彼の瞳と、大好きな父に体を預ける灯希の姿に、幸福感が湧き出した。
「母さんたち、灯希を見てくれてありがとう」
リビングには灯希の遊んでいたおもちゃが広がり、そこに義母と美礼の母が座り込んでいる。
「どういたしまして。とても楽しかったわ」
「本当に。昔を思い出したわぁ」
そう答える義母の顔も、美礼の母の顔も、心なしか疲れているように見える。
「ありがとうございます。お疲れになったんじゃ……」
座り込む二人に座り尋ねると、二人は自然に顔を見合わせて苦笑いを浮かべた。
「お母さんたち、さすがに途中で体力尽きちゃって、最後は私に丸投げよ? ね〜? 灯希くん」
お茶の用意をしていた美礼が、大智に抱えられている灯希の顔を覗き込みながら頰を突いている。それが楽しいのか、灯希はキャッキャと声を上げ足をばたつかせていた。
「もしかして、朝早く起こしました? 大変だったんじゃ……」
休みの日のいつもの灯希を思い出す。目が覚めると元気よく遊び出し、こちらにお構いなしに外へ行こうとせがむのだ。
「そんなことないって。私もたまにジョギングしてるし、一緒に公園行って走り回れて楽しかったわぁ」
楽しそうに笑う美礼に、その母は呆れたように口を挟む。
「ほんと、灯希くん。顔は大智なのに、中味は美礼に近いわよねぇ。あなたが子どもの頃毎日ヘトヘトだったのを思い出したわ。体力だけは人一倍あるんだから」
「失礼ね! 人を体力バカみたいに言わないでくれる?」
そんな遠慮のない母子の会話を眺めながら思う。
(大智さん、おとなしかったって言ってたけど、体力がなかったわけじゃないんじゃ……?)
昨日の彼の姿を思い出すが、口に出せるわけはない。なんとなく頰が熱を帯びるのを感じながら、彼に視線を向ける。パチリと目が合うと、自分の心を読んだかのように、意味深に微笑んでいた。