一つの夜が紡ぐ運命の恋物語を、あなたと
「少し待っていて」
流れるような仕草で由依の髪に唇を落とすと、大智は入れ替わるようにバスルームに向かった。
(慣れて、る……)
考えれば当たり前だ。あんなに素敵な人に、今まで彼女がいなかったことのほうがどうかしている。もしかしたら最近別れたばかりで寂しいのかも知れない。
そんな想像を振り切るように、由依は軽く息を吐くと窓際に向かった。部屋が少し暗くなったのは気のせいではないようで、最初は全て点けられていた部屋の明かりはいくつか消えていた。そのぶん外の光は、紗のカーテン越しでもはっきり見えた。
「わぁ……」
カーテンの隙間から顔を覗かせてみる。近くのビルからこちらが見えてるのではないかと心配になったが、ちょうど前に高い建物はなく、目が眩みそうな様々な光の粒に、由依は感嘆の声を上げていた。
家はどこだろうと目を凝らすが、そう土地勘があるわけでもなく、目印になりそうなものは見つからない。都内に住み始めて五年も経つのに、広い世界を知ろうともしてこなかったから。
流れるような仕草で由依の髪に唇を落とすと、大智は入れ替わるようにバスルームに向かった。
(慣れて、る……)
考えれば当たり前だ。あんなに素敵な人に、今まで彼女がいなかったことのほうがどうかしている。もしかしたら最近別れたばかりで寂しいのかも知れない。
そんな想像を振り切るように、由依は軽く息を吐くと窓際に向かった。部屋が少し暗くなったのは気のせいではないようで、最初は全て点けられていた部屋の明かりはいくつか消えていた。そのぶん外の光は、紗のカーテン越しでもはっきり見えた。
「わぁ……」
カーテンの隙間から顔を覗かせてみる。近くのビルからこちらが見えてるのではないかと心配になったが、ちょうど前に高い建物はなく、目が眩みそうな様々な光の粒に、由依は感嘆の声を上げていた。
家はどこだろうと目を凝らすが、そう土地勘があるわけでもなく、目印になりそうなものは見つからない。都内に住み始めて五年も経つのに、広い世界を知ろうともしてこなかったから。