一つの夜が紡ぐ運命の恋物語を、あなたと
「私たちもまだペンギンを見てなくて。一緒に見てますから、お母さんは赤ちゃんに授乳してきてください」
「僕、おじちゃんと由依ちゃんと待ってるから! ママは赤ちゃんにミルクあげてきていいよ!」
母の体を押し陽向は勢いよく言うと、大智の元へ駆け寄った。戸惑いもあるだろうが、陽向の様子を見て決心したようだ。
「すみません。じゃあお言葉に甘えて。陽向、お兄さんとお姉さんを困らせちゃだめよ」
「うん、わかってる! 行こう、おじちゃん! 由依ちゃん!」
陽向は満面の笑みを浮かべると、二人を見上げて手を差し出した。
「手! 繋いで!」
陽向にとって、甘えられる人たちと認識したようだ。由依は大智と顔を見合わせる。大智は小さく頷いていた。
自分と大智の手に小さな温もりが重なる。その手はギュッと自分たちの手を握っていた。
周りから見れば、自分たちは親子のように見えるだろう。気恥ずかしくもあり、嬉しくもある。この先、大智とこんな風に過ごす日はきっと来ないだろう。けれどそれを、寂しく思う資格なんて自分にはない。
大智がもし自分の夢を叶えてくれたとして、それ以上に彼まで望んでしまうのは、あまりにも欲が深いと思うから。
「僕、おじちゃんと由依ちゃんと待ってるから! ママは赤ちゃんにミルクあげてきていいよ!」
母の体を押し陽向は勢いよく言うと、大智の元へ駆け寄った。戸惑いもあるだろうが、陽向の様子を見て決心したようだ。
「すみません。じゃあお言葉に甘えて。陽向、お兄さんとお姉さんを困らせちゃだめよ」
「うん、わかってる! 行こう、おじちゃん! 由依ちゃん!」
陽向は満面の笑みを浮かべると、二人を見上げて手を差し出した。
「手! 繋いで!」
陽向にとって、甘えられる人たちと認識したようだ。由依は大智と顔を見合わせる。大智は小さく頷いていた。
自分と大智の手に小さな温もりが重なる。その手はギュッと自分たちの手を握っていた。
周りから見れば、自分たちは親子のように見えるだろう。気恥ずかしくもあり、嬉しくもある。この先、大智とこんな風に過ごす日はきっと来ないだろう。けれどそれを、寂しく思う資格なんて自分にはない。
大智がもし自分の夢を叶えてくれたとして、それ以上に彼まで望んでしまうのは、あまりにも欲が深いと思うから。